ジョニ黒は友情の証!? ~コードネームU.N.C.L.E.感想~
こんにちは、今日も寒かったですね。おかもーです。
今日は劇場に『コードネームU.N.C.L.E』を観に行ってきました!
この映画は、アメリカのスパイであるナポレオン・ソロと、ソ連のスパイイリヤ・クリアキンがまさかのパートナー同士となって戦うことになってしまうという設定のスパイ・ムービーです。
予告でこの設定を観た瞬間にもう『観るしかねえ!』と思いました(笑)
ちなみに監督は『スナッチ』『シャーロック・ホームズ』のガイ・リッチー監督。
コードネームU.N.C.L.Eは、もとは1960年代の超人気TVドラマシリーズである「0011ナポレオン・ソロ」を映画化したものということです。父は007の前身「スパイ大作戦」シリーズと同様に小学生時代にこのドラマに親しんだとのこと。
「0011ナポレオン・ソロ」という名前なので、ドラマ版ではソロのみの活躍が描かれているのかと思いきや、どうやらそうではなかったようですね。もちろん当初はソロの活躍を描いていくつもりだったのが、脇役のイリヤがソロをしのぐほど人気になったので前面に押し出されるようになった、ということのようです。
それにしてもこのドラマ、Amazonのレビューを書いている人の意見を見る限り、当時はたいへんな人気だったようですね。ドラマの再編集版とはいえ、劇場版も当時8作もつくられたそうです。
そんな感じで前置きはこのへんまでにして、さっそく映画の感想を書いていこうと思います!
(以降ネタバレあるので注意!)
結論から言うと、まあまあ面白かったです。
なんでまあまあかというと、シュールなギャグと、アクションと、頭脳派、どれにも振りきれてない感じがなんとも惜しかったんですよねえ。
あと思ったよりナポレオン・ソロの影が薄かったことも残念でした。「重度の女好き」という設定は一応活かされてはいるんだけども、ちょっとパンチ足りないなーみたいな印象を受けました(ちなみに一緒に観に行った父は、ドラマ版のナポレオン・ソロと印象が違うと言っていました)。
監督や脚本の人がイリヤ大好きだというのはビンビン伝わってきて(笑)、私も大好きになったんですが、むしろそうだからこそ、ナポレオンの性格を前面に押し出して対比させてほしかった。
やっぱりバディものの醍醐味といえばキャラの性格の対比ですからねー。その性格の相違が引き金となって事件が起こればさらにおいしいのですが、なんだかそこも薄かったなあ・・・。
とはいえ、物語の鍵を握る東ベルリンに住む整備士の娘、ギャビーはキャラもよくてかわいくて最高だったし、なんだかんだ物語に出てくる登場人物たちのキャラが全部濃くてそこは観ててとても楽しかったです。
あとは、この記事のタイトルにもある、ジョニ黒!
いやタイトルに持ってくるほどのものか!?(笑)というご指摘もありそうですが、まあ、私もたまたま気付いただけなんですけどね(笑)
これが出てきたのは、終盤、イリヤがナポレオンの部屋を訪れ、互いに上から下された命令(「相手を殺せ」)を遂行する直前に互いの友情を思い出し、思いとどまるシーン。
ここでイリヤはナポレオンに酒をすすめられ、テーブルにあったジョニーウォーカーの黒ラベルを2つのグラスに注ぎます。荷造りをするナポレオンの出方を窺いながら。
結局ナポレオンがイリヤに彼の父の時計を取り返してやったことが発覚するとイリヤはナポレオンを殺すことをやめ、そこで仲直りの酒としてさっきのジョニ黒を飲むわけです。これはラストシーンにも引き継がれます。
・・・って考えると、ジョニ黒の役割何気に重要じゃね!?と思ったわけであります(笑)
しかも、劇中で出てくる他のお酒は、ほとんど名前がわからないように別の瓶に移しかえられていたものばかりだったのにもかかわらず、終盤で出てくるこのウイスキーだけは一般に販売されていあるパッケージそのままで出てきました。
ということはなにか演出意図があってのわざわざジョニ黒にしたのかなー、と深読みしてしまうじゃないですか(笑)
それと、スパイってクールでかっこいいお酒飲んでるイメージ(マティーニとか)なのに、普段から自分が飲んでるようなお酒飲んでるの観て、ちょっと微妙な気分になったというのもあります・・・(笑)
ということなので、ちょっとジョニ黒について調べてみました。
ジョニー・ウォーカーはスコッチの銘柄としては世界で一番広まっている。200以上の国々で年間1億2000万本売れている。
(中略)
- ジョニー・ウォーカー黒ラベル:40種類ものウイスキーのぜいたくなブレンド。そのどれもが12年以上熟成している。ウィンストン・チャーチルのお気に入りとも言われている。
ふ、ふむ・・・これだけか・・・
あそこで出てきたから東西冷戦とかとなんか関係あったりするのかな・・・とかも思いましたが、それもなさそう(汗)
他にも調べてみましたが、これといって関連のありそうな事柄は出てきませんでした。
どうやらあまり深い意図はなかったのかも・・・?
とはいえ、アメリカ出身のナポレオンが、バーボンをすすめなかっただけまだいいのかもしれません(笑)
「キングスマン」が「007」のオマージュ等お酒にまで凝りに凝った演出をしていたため、ちょっとお酒に対する演出を期待しすぎたかな・・・。
ちなみに、「キングスマン」に出てくるお酒の考察は、この方の記事が素晴らしいです!
ここまで語れると、カッコいいですねー。私もボンド式「ヴェスパー・マティーニ」、注文してみようかなー・・・いや!ここは連れの男性にオーダーしてもらいたいところですね。そんな映画好き、かつお酒に造詣の深い方がいたら、惚れざるを得ません(笑)
なんだかいろいろ脱線してしまいましたが、とりあえず私は「コードネームU.N.C.L.E」、観てよかったなと思ってます!続編があるかは微妙そうですが・・・あるなら前回よりソロの活躍やアクションシーンをパワーアップさせて帰ってきてほしいですね!
ではでは、最近ジンの炭酸割りにはまっているおかもーでした!
理大祭終了しましたー!
こんにちは!最近めっきり寒くなってきましたね。おかもーです。
先日の理大祭にご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました!
私たちビギナーズは「ミツバチシネマ」という企画名で844教室にて上映会をやらせていただいておりました!
教室美術は将来有望なクリエイターで私の友達の・未来ちゃんがやってくれましたー! 黒板のハチの絵がかわいい♥
上映作品は新作「幽霊坂の殺人」「明日に朱はいらない」「BEGINNERS PV」のほか、「Umbrella」「ビギナーズ」「2人の探偵、ツインカタライザー」等々、なつかしの作品もラインナップ。
お客様からのモニター用紙では様々な感想をいただくことができ、感激しております!
個人的には自分が監督・脚本・編集をやった新作「明日に朱はいらない」の評判がわりとよかったのが嬉しかったです。また、今一歩至らなかった点にもモニター用紙を見て気付くことができました。
他のメンバーも、創作意欲を刺激されたりととても有意義な上映会だったようです。
観てくださったみなさま、本当にありがとうございます!
また、理大祭当日は都合がつかなかったけれど、もしビギナーズのメンバーの映画を観たいという方がおりましたら、お気軽にご連絡いただければと思います!
それでは今日はこのへんで!
明日はコードネームU.N.C.L.Eを観に行ってくるよー!
おかもーでした☆
雨にも負けず
こんにちはー! 撮影時の服装は女子力0に収束しているおかもーです。
先日の日曜日も撮影をしておりましたー!
雨の中4時間という長時間の撮影でしたが、キャストのお二人は寒さに負けずに頑張ってくれました!
そのあとは移動してさらに室内での撮影・・・
と、思いきや
ん?
これは・・・漫画の原稿??
ふふふ(~_~)
実はこれ、新作映画の重要な小道具なのです~
(小道具をロケ地で作ってるっていう突っ込みはナシでw)
どんな映画かはおいおい紹介していこうと思います!
ではでは、お楽しみに~(^-^)/
この作品を上映するイベントは↓↓↓
映像制作団体ビギナーズ 作品上映会『ミツバチシネマ』
2015年11月21日(土),22日(日)
10:00~19:00
東京理科大学神楽坂キャンパス8号館4階844教室にて開催!
皆様のご来場、お待ちしておりま~す!m(_ _)m★
苦難のなかの”ちから”(図書館戦争 THE LAST MISSON感想)
先日、図書館戦争 THE LAST MISSON観てきました。
今回はこの作品の感想など話そうかと思います。
※ここから先は若干のネタバレを含む可能性があります。ご容赦ください
この作品は、「阪急電車」や「フリーター、家を買う」で有名になった有川浩さんの初期の執筆作品となります。
本編4巻、サイドストーリー2巻の全6巻の書籍展開で、文庫化もされています
↑文庫版図書館戦争シリーズ
まず、原作本を読まれた方はご存知かと思いますが、
この作品は本を守るために戦う女の子の恋愛物語です。
↑文庫版第1巻の背表紙より
タイトルや実写作品(映画1作目)戦闘描写からミリタリーチックな恋愛モノというイメージが強いですが、原作はすごくキュンキュンします。
さて、本題の映画の感想に進みますが、おおむね満足といったところです。
第1作は原作第1巻の様子を描き、今年10月の短編ドラマで第2巻の様子を、
今回の続編は原作の残りの2巻を足して割ったようなほぼオリジナルのストーリー展開だと思います。
ストーリーのオリジナル化に関しては最終巻の4巻が「原発の是非」についてから始まるので昨今の状況からこのようなことになったんだろうと私は推測します。
とはいいましても
脚本家は脚本は「ラッキーセブン」、「主に、泣いてます」などを担当した野木亜紀子さんです。原作者から「空飛ぶ広報室」の実写化にあたりうまく表現してくれていると高い評価を得ていることもあり、原作が大好きな方も満足できるストーリーだったと感じます。
また、監督は、映画版ガンツを手がけた佐藤信介さんだったためか、格闘戦はガンツを彷彿とさせる者がありました。
演技面に関しては、岡田准一さんや、田中圭さんなど演技派の方が多く、またアクションは実際の自衛隊の協力もあり非常に見応えのあるシーン満載でした。
こうして考えてみると、実写映画は映像だからこそ栄える戦闘描写に注力し、同じ図書館戦争でも原作と違った味わいを感じさせてくれます。
そのような意味では、
映像化するにあたってどこにフォーカスするのか(映像だからこそできること)
という映画作りの基本を改めて学んだような気がします。
一方、満足していない点があるとすれば、水増しのためのシーンがあるように感じました。
そのため最後のクライマックスは綺麗に風呂敷を包めましたが、そこは、もっと別の魅せ方があっただろうと心のなかで突っ込んでいました。
このあたりが今作の悪かったところじゃないかなぁと感じました。
とは言いましてもこの図書館戦争シリーズは原作、アニメ版、映画版、どれをとっても面白いので興味を持った方はメディア展開の異なる上記3つを比較してみるのも面白いかもしれません。
以上、図書館戦争シリーズが大好きなヤスラーでした。ばいば~い
安心してください
こんにちは! 食欲の秋。毎日ケーキ食べたい欲と格闘しては負け続けているおかもーです。
だいぶ久々の更新になってしまったので・・・
「ほんとに映画撮ってんのか!?理大祭まで一ヶ月きってるぞ!?」
と思っている方々もいらっしゃるかもしれません。
でも・・・
安心してください。撮ってますよ。
(もう古い?)
これは私の最新の映画の撮影風景です。
このためにここ最近の日曜は毎週撮影をしているのであります。
今回の作品はとにかくロケも多いので、楽しいです!
女の子二人が主人公の作品なので、二人が絡むシーンではファインダーを覗きながら「これが優しい世界か・・・」などと一人でブツブツ言っております。
きもいですね。はいすみません。
おうちの撮影で大活躍してくれた南アルプスの天然水くん↓
おうちをロケ場所に使わせてくれた女神様、どうもありがとうございました!m(_ _)m☆
そんな感じで来週はいよいよ! ドローンを使ったシーンを撮影する予定です!
いまからわくわくです(`・ω・´)
なんだかまとまりのない文章になってしまいましたが・・・
とにかく、理大祭での完成を楽しみにしていただければと思います!
以上、毎回の撮影の音声ファイルが150をゆうに越えてることに戦慄しているおかもーでした♪
現場の変化を感じろ!
どうも、ヤスラーです。最近日本酒にハマっております。
そんなことはともかく、本日私がメガホンをとり、撮影を行いました!!
ふと気づけば、我々は活動初めて宣伝となるPVとか撮ってなくね?
という気付きから、急遽集まったメンバーでPV撮影に望みました。
以前から購入していたドローンも満足に飛ばせず、せっかくだから広いところで怒られることなくドローンを飛ばしたいということで
来ました。茨城県です
(撮影地:霞ヶ浦総合公園)
めっちゃ秋晴れで天気もよく、地面も程よく草が生えてたおかげで心置きなく飛行テストできました~
飛行中の綺麗な写真がなくて申し訳ないんですが多分15mぐらいは飛ばせた気がします。
また、PVのメインはドローン空撮ではなくしっかり役者の演技もバッチリです!!
監督が役者役で、役者が監督役なんて不思議な事になりましたがなんとか1日でクランクアップ!!
どんな内容かは理大祭でのお披露目ということで・・・・
お楽しみに!!
ありがとうございました。以上、ヤスラーでした。ヽ( ´ー`)ノ ばいばーい
ファーストカットの重要性について考える~進撃の巨人 後篇 エンドオブザワールド&キングスマン爆音感想~~
こんにちは! 今日『掟上今日子の備忘録』観て面白かったのでハッピーな気分のおかもーです。ガッキー超かわいい。岡田くん演技上手い。
はい、タイトルの通り、先日進撃の巨人の後篇とキングスマン爆音上映を観に行ってきたわけですけれども。
※ちなみに同日(@立川シネマシティ)
観た順番はキングスマン→進撃の巨人です。
各上映回の間が40分程度しかなかったので(ちなみにその間に近くのマックで友人とビックマックを食べてから再び映画館に戻ってくるという所業を成し遂げました。なぜビックマックかは・・・わかりますよね?)、前の映画のカット割りやリズム感が頭に残っているうちに次の作品を観ることができました。
そもそも全然違う映画なので、当たり前のように違います。しかし今回はあえて、「私の考えるいい『ファーストカット』」という観点で二つの映画を見ていこうと思います。つまり完全に持論です。かつネタバレです。見たくない方はマジでご注意ください。
(あと、キングスマンの話何回すんだよテメ―!と思わる方もおられるでしょうが、今回でたぶん終わりにしますのでどうかご容赦ください)
最初に言います。私の好きなファーストカットは、「そこに作品の世界観が現れているもの」です。
どういうことか具体的に観ていきましょう。まずはキングスマンから。
キングスマンのファーストカットは、何かわからないレベルでアップされたカセットテープからカメラが引いていき、二人の兵と中東の景色が映り、その奥からヘリ登場→二人の兵やられる→カメラヘリ追っていく→爆破という一連のロングショットです。これがBGMの「Money for Nothing」と瓦礫のように転げ落ちるスタッフクレジットとともに流れます。このリズム感のよさ、ワクワク感たるや今まで観た映画の中で一番のレベルでした(ちなみにこのカット、爆音で観ると最高でした)。ここで心臓わしづかみにされた方も多いのではないでしょうか。
私はこのファーストカットを観たときもうすでに、「あ、この映画好きだわ」と確信しました。それくらい強い吸引力があったわけです。
このカットを観た時点で、この映画がノリノリの映画だということはすぐに判別がつきます。また、出てきた人間がすぐ死ぬあたりからも、これからどんどん人が死ぬであろう映画(笑)だということも予想できるわけです。ここに決して英国紳士らしさが出ているわけではありませんが、作品のテイストは十分伝えることができていると思います。また、単純にひきつけられるカットとなっています。
映画におけるファーストカットというのはその映画の「顔」と言っても差支えないと思います。
もちろん、ファーストカットに正解なんてあるはずないです。でもそれを観た時点で、その映画が好きか嫌いかを無意識に判断している観客の方はかなり多いと思います。本屋の立ち読みと一緒ですよね。最初の数行読んで、よさげかどうか見る。よかったら買う、あるいは読み続ける。映画は一度観始めたら(特に映画館では)最後まで観る人がほとんどだと思いますが、「もう一度観たい映画かどうか」はもうファーストカットで勝負が決まってるなんてことも、あるかもしれません(もちろんその限りではありませんが)。
たとえば私の印象に残っているファーストカットの映画として、「時計仕掛けのオレンジ」があります(一回しか観てないので、ほんとのファーストカットじゃなかったらごめんなさい)。
これは主人公アレックスの超・クローズショットから始まり、だんだんとカメラが引いていきます。最初こそアレックスの表情が普通のようにも見えますが、なぜかカメラが引いていくにつれて不思議なことに異様さを感じるようになるんですね。さらに引いていくと、どこか普通じゃない彼らのファッションや、乳首からミルク・プラスを出す白い女性の像なんかが見えてきます。これで私たちは、アレックスたちのいる場所がいかにも怪しい場所であること、さらにはこの映画そのものが持つ異様な空気に気付くことになります。これは本当に見事だと思いました。
ただ超クローズ→引きのショットが好きなんじゃねーの!? と言われかねないチョイスではありますが、でも実際にかっこいいんだから仕方がないのです。
ロングショットで情報を多く見せるというのは非常に難しいことですが、そのぶんカットを細かく割るよりも観客の方に緊張感をもたせつつ映像に引き込むことができるというメリットがあると思います。
はい、だらだらしゃべりましたが「じゃあ進撃の巨人(後篇)はどうだったんだよ!」という話ですよね。これから書きます。
後篇の最初にあった前篇のダイジェストはファーストカットとはみなしません。私が定義する進撃後篇のファーストカットは、ずばりあの「注射器の超クローズアップショット」です。あの針準備して、ぽたぽた注射液垂らすやつね。しかもそれが、結構長い。なんか気持ち悪いスタッフクレジット挟みながら続く。
あれ観て私が思ってしまったのは、「え、この映像時間とって見せる必要ある?」でした。だって注射器なのは一瞬見ればわかるし、針先と液だけ見せられても緊張感ないし。普段見ている光景だから。
そう、いつも見る光景なんですよ。ファーストカットがね。巨人が出てくる話なのに。超・非現実的な世界の話なのに。あれでは世界観もなにもありません。
「でも、進撃の世界で注射器が日常的に使われているかどうかはわからないじゃない! もしかしたら超非現実的なアイテムかもしれないじゃない!」
はい、そういう反駁もあるかもしれません。しかし実際には、わからないことが問題なのです。だって、原作既読の人ならあの世界で注射器使うのは知っているし、映画しか観てない人も、注射器があの作品の世界で珍しいものだという説明をあらかじめ受けていないので、興味を引かれる理由がありません。よってあのショットは世界観を見せるものにはなっていません。前提がないからです。よって、あの注射器の映像は観客をひきつけるものにはなっていないと私は考えています。
屁理屈くさくなってきてすみません。しかし、あれを見せるなら途中で出てきた謎の白い部屋みたいな「明らかに」世界観とちぐはぐなものをファーストカットで見せるなりして、観客の違和感みたいなのをあおって作品に引き込むのがスマートなやり方ではないのか? と、観ながら私は思ってしまったわけです。
また、レンズや色調、音楽もそのあとの演出とマッチしていませんでした。なので、作品のテイストの説明にもなっていないと思います。あとでその感じがもう一度出てくるならそのファーストカットが活きてくるので話は別なのですが、どうも実写版進撃は前篇のミカサのピアノ演奏シーンといい、謎の雰囲気シーンが単発で何度も入る印象がありますね。これが作品のテイストや世界観に統一性を持たせられていない理由の一つだとは思いますが、まあそれはいいでしょう。
ファーストカットの話に戻りますと、そこで出てきたスタッフクレジットの文字に付随する細胞分裂的ななにかは「世界観を伝えるもの」には入らないと私は見なしました。なぜかというと、先走りすぎてて「観客にとってはまったく意味のわからないシロモノ」だから。しかも文字だからです。文字演出を映画の演出の鍵に使うというのは、よくないことだと私は思います。なのでノーカンです。
あとこれはファーストカットではないですが、そのあとのエレンの父親役の草なぎさんの魚眼ショットは・・・怪しさを演出しようとしているのでしょうが、ちょっとギャグ感が出ているなあ、と私は感じました(むしろ狙ってるのかとすら思った)。魚眼は使いどころがムズカシイですね。
まあそんな感じで、まとめるととにかく「ファーストカットは世界観を表すものがいい!」というだけです。私の好みですので別に伝えられても・・・ってとこだと思いますが(笑)
あと、自分でそういうカットが撮れるかどうかはまったく別の話です!(汗)なので、どのようなものであれ、とにかく一つの作品をきちんと作り上げたスタッフの方々は本当にすごいと思います。ペーペーが好き勝手意見言わせてもらってるのはどうかご容赦ください。(言い訳)
こういう記事って完全にブーメランなので(笑)、精進しないとですね。
以上です。ここまでお読みくださって、どうもありがとうございましたー!
脚本書きつつ、カンフージャングル観たいなーと思っているおかもーでした!