苦難のなかの”ちから”(図書館戦争 THE LAST MISSON感想)
先日、図書館戦争 THE LAST MISSON観てきました。
今回はこの作品の感想など話そうかと思います。
※ここから先は若干のネタバレを含む可能性があります。ご容赦ください
この作品は、「阪急電車」や「フリーター、家を買う」で有名になった有川浩さんの初期の執筆作品となります。
本編4巻、サイドストーリー2巻の全6巻の書籍展開で、文庫化もされています
↑文庫版図書館戦争シリーズ
まず、原作本を読まれた方はご存知かと思いますが、
この作品は本を守るために戦う女の子の恋愛物語です。
↑文庫版第1巻の背表紙より
タイトルや実写作品(映画1作目)戦闘描写からミリタリーチックな恋愛モノというイメージが強いですが、原作はすごくキュンキュンします。
さて、本題の映画の感想に進みますが、おおむね満足といったところです。
第1作は原作第1巻の様子を描き、今年10月の短編ドラマで第2巻の様子を、
今回の続編は原作の残りの2巻を足して割ったようなほぼオリジナルのストーリー展開だと思います。
ストーリーのオリジナル化に関しては最終巻の4巻が「原発の是非」についてから始まるので昨今の状況からこのようなことになったんだろうと私は推測します。
とはいいましても
脚本家は脚本は「ラッキーセブン」、「主に、泣いてます」などを担当した野木亜紀子さんです。原作者から「空飛ぶ広報室」の実写化にあたりうまく表現してくれていると高い評価を得ていることもあり、原作が大好きな方も満足できるストーリーだったと感じます。
また、監督は、映画版ガンツを手がけた佐藤信介さんだったためか、格闘戦はガンツを彷彿とさせる者がありました。
演技面に関しては、岡田准一さんや、田中圭さんなど演技派の方が多く、またアクションは実際の自衛隊の協力もあり非常に見応えのあるシーン満載でした。
こうして考えてみると、実写映画は映像だからこそ栄える戦闘描写に注力し、同じ図書館戦争でも原作と違った味わいを感じさせてくれます。
そのような意味では、
映像化するにあたってどこにフォーカスするのか(映像だからこそできること)
という映画作りの基本を改めて学んだような気がします。
一方、満足していない点があるとすれば、水増しのためのシーンがあるように感じました。
そのため最後のクライマックスは綺麗に風呂敷を包めましたが、そこは、もっと別の魅せ方があっただろうと心のなかで突っ込んでいました。
このあたりが今作の悪かったところじゃないかなぁと感じました。
とは言いましてもこの図書館戦争シリーズは原作、アニメ版、映画版、どれをとっても面白いので興味を持った方はメディア展開の異なる上記3つを比較してみるのも面白いかもしれません。
以上、図書館戦争シリーズが大好きなヤスラーでした。ばいば~い